ビジネスシーンにおける動機づけ

動機づけとは

動機づけとは別名モチベーションとも呼ばれ、目標に向かって行動を始発し維持や調整をしていくことを指します。

 

この動機づけは人間だけではなく動物にも当てはまります。

 

 

例えば野生の虎が他の動物を襲うケースを見てみます。

 

 

虎は自分や子供の空腹を満たすために他の動物を襲います。

 

 

またそれ以外のケースでは自分や子供の身に危険を感じた時に反撃に出ます。

 

 

こういったように虎が他の動物を襲う場合、何らかの動機づけがあり無意味な殺生をすることはありません。

 

 

この動機づけは行動の程度にも反映します。

 

 

少しの空腹であれば虎はそこまで獲物に執着はありませんが、かなりの空腹であれば虎は狩りが上手くなると言われています。

 

 

このように動機づけの強さは行動の程度に強く影響してきます。

 

 

また動物の場合は生命の維持や種を保存するための生理的動機づけしかありませんが、人の場合は社会生活を営む上で社会的動機づけが存在します。

 

 

今回はビジネスシーンの例をもとにこの社会的動機づけについて解説していきます。

 

 

それぞれの動機づけについてどのようにコントロールしていけば成果が出やすいのかを見ていきましょう。

達成動機づけとは

社会的動機づけは主に3つに分類されます。

 

 

その一つ目は達成動機づけです。

 

 

達成動機づけとは評価を伴うような状況において高いレベルで目標を達成しようとする動機づけのことです。

 

 

目標に対して達成する確率がちょうど五分五分くらいを好む人は達成動機が高いと言えます。

 

 

逆に失敗したくないという意識が強く、確実に達成できる目標や非現実的な目標設定を好む人は達成動機は低いと言えます。

 

 

達成動機づけはこのように自分が認められるために成功したいもしくは失敗して恥をかきたくないといった感情がもとになっています。

 

 

よって目標設定に関しては以下のように設定をしていくことが望ましいです。

 

<達成動機が高い場合>

高い目標を設定し困難な課題にも挑戦していけるような環境をつくる。

 

<達成動機が低い場合>

失敗時に関する不安を取り除き、達成しやすい目標設定を行う。

 

 

このようにタイプに応じて目標設定を変えることでモチベーションの維持に繋がります。

内発的動機づけとは

続いては内発的動機づけです。

 

 

内発的動機づけとは賞罰に依存しない行動で、内面に湧き起こった好奇心や関心によって引き起こされている動機づけです。

 

 

内発的動機が高いということは、お金が貰えるから仕事をしているといったことではなく、純粋に仕事が楽しいと感じたり自分が成長出来ていると感じているから仕事をしているという状態です。

 

 

個人としてモチベーションを高めるためにはこの内発的動機づけは必要不可欠です。

 

 

この内発的動機づけを高めるためには内容に意味や重要性を持たせることが非常に重要です。

 

 

例えば職場でよく言われる「挨拶をしなさい」という指導があったとします。

 

 

しかしながら多くの場合、挨拶をすることによってどういった効果がもたらされるかという部分まで掘り下げることが出来ていません。

 

 

もちろん挨拶の意味や重要性を理解している人には無縁の話ですが、ここでは出来ていないから指導されています。

 

 

出来ていない人=内発的動機が低い人つまり挨拶することに重要性を感じていないということです。

 

 

そういった人に対してただ表面的に挨拶をしなさいといった指導では継続できるはずがありません。

 

 

挨拶を行うことによる効果や理由について懇切丁寧に説明をし納得してもらうことが大事です。

 

 

内発的動機づけが高いメンバーが揃うと仕事に対して前向きな集団を形成することが出来ます。

外発的動機づけとは

最後に外発的動機づけです。

 

 

外発的動機づけとは上記で挙げたような内面の要求ではなく、賞罰などによって引き起こされる動機づけのことを指します。

 

 

具体的には目標を達成すれば賞金が出る、インセンティブが貰えるといったことから、逆に何らかのペナルティを受けるといったことが挙げられます。

 

 

ただしこの外発的動機づけは一時的なものとも言われており、長期間に渡り効果を得るには内発的動機づけが適していると言われています。

 

 

その理由としては賞罰に対しての慣れと求めた水準以上のことが期待出来ないといった点が挙げられます。

 

 

外発的動機づけでは報酬や罰則に慣れて来ると効果が薄くなります。

 

 

何回も怒られていると慣れて来て言うことを聞かないという心理と同じ状態です。

 

 

また与えられる賞罰が行動のベースとなっているので、ここまでで良いという最低限のラインで線引きをしてしまう傾向があります。

 

 

よって持続的な行動に繋げるには外発的動機づけを内発的動機づけに変換していく工夫が必要となります。

まとめ

それぞれの動機づけの関係性を考えた場合、達成動機づけがちょうど中間的な立ち位置だと言えます。

 

 

達成動機が高いということは、内的な要因つまり自分の能力や努力に原因があると考える傾向が強く、自分の好奇心や興味により高い目標に向かって突き進む内発的動機づけに影響を受けます。

 

 

逆に達成動機が低いということは、外的な要因つまり問題の困難性や偶発性に原因があると考える傾向が強く何か賞罰がないと行動出来ないといった外発的動機づけに影響を受けます。

 

 

そしてこの達成動機を高めていくためには内発的動機づけと外発的動機づけを目的に応じて使い分けていくことが大事です。

 

 

動かない人に対して外発的動機づけできっかけを与え、自発的に行動が出来るように内発的動機づけを育成していくといった流れが出来れば効果的です。

 

 

内発的動機づけ、外発的動機づけともに状況によって向き不向きがあります。

 

 

その人のことを良く知り、内発的動機づけを行う方が良いのか、外発的動機づけを行う方が良いのかを判断していきましょう。

 

 

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この記事を書いた人

TGP

はじめましてThree-G-Partners(スリージーパートナーズ)ことTGPです。元サラリーマンの視点から現代的な働き方を中心に、様々な情報を発信していきます。また個人事業主様及び中小企業様向けに経営コンサルティングも行っておりますので、ご興味が御座いましたらお問い合わせページよりご連絡ください。
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